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本当の自分で生きたいのに生きられない。
本もワークもひととおり試したのに、根っこのところが変わらない。
「どうしてわたしは、こんなに生きづらいんだろう?」
そんな問いを持ったことがある人に、ぜひ読んでほしい一冊です。
この本は、わたしたちが無意識のうちに抱えている「生きづらさのパターン」を4つのメンタルモデルに分け、
その奥にある「痛み」と向き合い、分離していた自分自身を統合していくプロセスを描いた本です。
また、自分のメンタルモデルを理解することで、人生で自分がどんな世界をもたらしたいのか、という願いや使命を知ることもできます。
人はだれでも、小さいころに「痛い」と感じた出来事を持っています。まだ言葉もうまく使えないくらい、幼いときのことです。
その痛みが強すぎると、心はこう決めてしまいます。「もう二度と、あんな思いはしたくない」そして同時に、その理由を自分に求めてしまう。「わたしがこういう人間だから、ああなったんだ」と。
この、自分で自分に貼ったラベルを、この本ではメンタルモデルと呼んでいます。著者の由佐美加子さんが、1000人を超える人との対話のなかから見つけたものです。
大きく4つに分かれます。
自分でラベルを貼ったことなどとっくに忘れているのに、その後の選び方をずっと決め続けている。だから読んでいくと、どれかひとつが必ず刺さります。わたしは「欠陥欠損モデル」でした。
ここが、この本のいちばん大事なところだと思います。
人は、その「本当の痛み」を感じないように生きています。
ある人は克服しようとして仕事に打ち込み、ある人は見ないように逃避する。どちらも、痛みに触れないための動きです。
けれど、いくら克服しても、いくら逃げても、「なんだかうまくいかないな」「また同じところでつまずくな」という不本意な現実が、くり返し訪れます。
わたしはここを読んで、はっとしました。
「この感情を手放そう」としていたことも、痛みを避ける意識から行っていた行動だったのです。
避けようとするから、自分の一部を切り離す。切り離すから、分離が起きる。その分離が、そのまま生きづらさになっていました。
だからこの本は、メンタルモデルを「直しましょう」とは言いません。
痛みを回避せずに、そのまま感じきる。
すると自分のメンタルモデルが理解でき、「自分が本当に求めているもの」に気づいていく。
その先に、あるがままに生きられる場所がある——という道筋が書かれています。
本書は2部構成です。第1部には、実際のセッションのやりとりがそのまま載っています。誰かが自分の痛みに触れていく過程を、すぐ横で見ているような読み方ができます。第2部は、由佐美加子さんと天外伺朗さんによるメンタルモデルの解説とその見つけ方のほか、二人のライフ・タペストリー(人生の物語)を通して、メンタルモデルの理解をさらに深めてくれる内容になっています。
理屈だけの本ではありません。人が変わっていく現場が、そのまま入っている本です。
掲載日 2026年9月2日